子どもの頃、お母さんが握ってくれたおむすび。
特別な具材が入っているわけでもなく、ただ塩をつけて握っただけなのに、なぜかおいしかった。
そんな記憶はありませんか。
私は、人の手には「気」が宿り、その手で作られたものにも、作り手の思いや願いが込められると考えています。
古くから伝わる「手当て」という言葉があるように、人の手には、ぬくもりや安心感を伝える働きがあります。
それは、言葉では表せない優しさを届けることでもあるのでしょう。
母の手から伝わるもの
子どもが元気をなくしているとき。
気力が湧かず、食欲も落ちているとき。
そんなときこそ、お母さんの手で握ったおむすびを、そっと差し出してあげてほしいと思います。
「元気になりますように」
「健やかに過ごせますように」
そう願いながら、ひとつひとつ丁寧に結ぶおむすび。
そこには、ご飯という食べ物だけではなく、作り手の愛情や祈りも込められています。
もちろん、手から伝わる「気」が病気を治すと科学的に証明されているわけではありません。
けれども、大切な人が自分のために作ってくれたという安心感や、心に届くぬくもりには、かけがえのない価値があると思うのです。
食欲がないときには無理をさせず、食べられるときに、食べられるだけでいい。
そして、それはお母さんに限ったことではありません。
お父さんでも、おばあちゃんでも、大切な誰かでも。
相手を思い、心を込めて結ぶおむすびには、その人なりの優しさが込められています。
心と心を結ぶ、おむすび
便利な時代になり、食べ物はいつでも手軽に買えるようになりました。
それでも、人の手で作られたものには、特別な温かさを感じることがあります。
「おむすび」という言葉には、人と人との心を結ぶような、優しい響きがあります。
おむすびは、お腹だけでなく、心も満たしてくれるもの。
今日、大切な誰かのために、ひとつおむすびを結んでみませんか。
その小さなひと握りに、あなたの優しさと願いを込めて。
しろきつね
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